KID3 後藤智弥モデルを徹底レビュー|押し出し型フォームに最適な理由とは?【TRiNiDAD】

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    目次

    はじめに

    「TRiNiDADのKID3って、何がそんなにいいの?」
    「後藤智弥選手モデルって、どんな人に合うの?」
    ──そんな疑問を持つプレイヤーに向けて、今回はKID3のバレルを徹底的にレビューしていきます。

    この記事では、KID3のスペック・カット構造・グリップ感・耐久性などを、解剖学・物理学・実際の使用感に基づいて多角的に分析。
    特に、「KID3」は“押し出すフォーム”のプレイヤーにとって理想的な設計──その理由を科学的に徹底解説します。

    初心者からAフライトを目指す方、フォームを固めたい中級者、ダーツに詳しい上級者まで、ぜひ参考にしてください。

     

    ここからは画像やスペックから、科学的な視点で考えていきます。

    また公表値以外の数値は自己測定となります

    KID3のバレルのスペック

    項目数値備考
    全長48.0mmやや長めでリリースの安定性◎
    最大径7.1mm安定感のあるしっかり太め
    重量21.0g押し出すタイプに好まれる重さ
    重心セミフロント支点を作る投げ方と相性良し
    材質タングステン90%高密度&耐久性高い

    このスペックは、「しっかりと指に乗せて押し出す」スタイルに最適です。
    KID3は、前腕と手首の動きを連動させて、ダーツを直線的・滑らかに送り出すようなフォーム(※)に向いています。

    回転やスナップを効かせるよりも、一定の軌道を描いて自然に前に進ませる動きとマッチします。

    ※は後半の深掘りで解説

    KID3のカットの構成

    ① 前方カット(補助グリップ部)

    項目測定値
    縦カットの長さ5.58mm
    リングカット凸部の幅0.22mm
    リングカット凹部の幅0.15mm
    リングカットの深さ0.4mm

    縦カット6本+浅めのリングカットで、浅く細かい刻みが中指や薬指の腹に当たりやすく、目印として機能します。
    方向性を安定させ、グリップのズレを防止が期待できます。
    このカットは、乾燥肌や滑りやすい手の方でも「触れている感」が得やすいのが特徴です。

    ② 中央部(ロゴ部)

    細身のセクションで、グリップ位置の誘導と「ここは握らない」という視覚的なガイドの役割があります。
    後方へのグリップを促し、毎回同じグリップとなるような工夫が施されています。

    ③ 後方カット(メイングリップ部)

    項目内容
    カットの構成リングカット2本+ドット加工
    ピッチ0.59mm(0.22mm+0.15mm+0.22mm)
    リングカット凸部の幅0.22mm
    リングカット凹部の幅0.15mm
    リングカットの深さ0.40mm(中〜やや深め)
    テーパー角1.3°(緩め)

    最大の特徴は、押し出すために乗せやすい構造
    ドット加工が加わることで、指先に微細な情報が伝わり、リリースの再現性が向上します。

    KID3のカットの耐久性

    • 前方の縦カット:やや摩耗しやすいが「目印」としての役割は果たす
    • リングカット:深めで耐摩耗性あり。長期使用でもグリップ感が持続
    • ドット加工:精密な点状構造。形状が崩れにくい

    全体として耐久性が高いカット構成となっている

    ドットや深めのリングは、特に「長く同じ感覚を保ちたい」プレイヤーにとって嬉しい設計です。

    KID3は、どういう人に合うか

    • 押し出し型のフォームのプレイヤー
    • 指先の感覚を頼りにしたい方
    • 乾燥肌〜普通肌の方
    • バレルの長さに抵抗がなく、重めのバレルを好む方
    • 3点支持の3フィンガー(※)

    KID3は、グリップ位置を明確にしつつ、強い飛びを可能としつつも、テーパーとドットで微調整が可能なバレルと言えそうです。

    リリースの安定性を高めたい方には最適なバレルではないでしょうか。

    ※は後半の深掘りで解説

    KID3は、どういう人には合わないか

    • 回転を多くかけるタイプ(すべり感を求める人)
    • 短めのバレルに慣れている人(38mm〜42mm前後
    • 軽いバレルでテンポ良く投げたいプレイヤー
    • グリップが決まりきっていないプレイヤー

    重め・長めの設計は、「構えを一定化できる人」には安定をもたらしますが、逆にグリップが決まりきっていないプレイヤーは他のバレルを検討しても良いかもれません

      

     

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    KID3を更に深掘り

    ダーツを直線的・滑らかに送り出すようなフォームとは?

    2種類のフォーム傾向

    フォーム傾向イメージ特徴
    直線的・滑らか矢のようにスーッと飛ぶ肘〜指までが一直線の運動連鎖で動く
    力の方向が迷いなく前方へ向く
    放物線的・アーチ型山なりにフワッと飛ぶ下から上に持ち上げる
    角度とスピードの調整が必要

    この記事では、直線的な飛び=押し出し型のフォームとして話をしていきます。

    2種類のフォームの 投げ方の違い

    比較項目直線的フォーム放物線的フォーム
    リリース角小さい(ほぼ水平)大きい(やや上方向)
    軌道のイメージライン上を通す点から点へ投げ上げる
    投げる感覚「押す」「運ぶ」「投げる」「放る」
    使用バレル傾向テーパー・重量あり軽量・短め・回転しやすいもの

    ※一例です

    押し出し型は、握り込まずに、指に軽くバレルを乗せ、指に引っかけず、力を抜いてダーツを押し出すプレイヤーとも言えます。

    KID3が直線的なフォームに合う理由

    バレル構造特徴・効果押し出し型フォームとの相性
    後方が太く、深めのカット構造指にしっかり乗せられて、グリップが安定する力をかけずにバレルを支えやすく、押し出す感覚を作りやすい
    細かいカットピッチ(0.59mm)どこを持っても指の感触で位置を把握しやすい同じ位置で持ちやすく、リリースが安定しやすい
    ゆるやかなテーパー(1.3°)指が自然にフィットする形状無理なく前に押し出す軌道が作りやすい
    重さ21g軽すぎず、力を乗せて飛ばせるフォームを崩さずに、一定の速度・軌道を保ちやすい

    解剖学・運動学から考える

    • KID3は、体幹を安定させたうえで前腕と手のひらを使い、ダーツをまっすぐ押し出すフォームと非常に相性の良い構造をしています。
    • バレルのカットは親指・人差し指・中指の3点で支えやすく設計されており、それぞれの指が次のような役割を果たします。
       親指:バレルを下から支える
       人差し指:方向のコントロール
       中指:傾きの安定、ズレの防止
    • また、中指や薬指が自然に添えやすい太さとテーパー形状になっており、軽く触れるだけでもバレルの傾きや角度を安定させてくれます。

    KID3には「3点支持グリップ」が合うのか?

    3点支持のグリップは、親指+人差し指+中指の3つすべてが「支える・方向を決める・安定させる」役割を持っており、バレルにしっかり接触しています。

    なぜ「3点支持グリップ」が合うのか

    ① バレルの太さと形状が「3本の指が自然に当たる配置」を作りやすい

    • KID3は最大径7.1mmと太めで、指の腹全体がしっかりバレルに当たりやすいのが特徴です。
    • また、全長48mmのと十分なグリップエリアにより、3本の指を自然に並べて配置できるスペースがあります。
    • 指先がずれず、3本で“面”としてバレルを安定させやす苦なっています。

    ② 中指が自然と“前方に位置する”構えとバレル構造が合っている

    • 中指は親指・人差し指よりもやや前方に当たる
    • KID3はその位置に段差・縦カット・リングカットなどの前方カットを配置しており、中指が軽く当たってもしっかりと感触が得られる設計になっている

    ③ 前方カットが中指の「安定補助」として作用する

    • 中指はバレルの回転・傾き・高さのブレを防ぐ補助的な役割を持つ
    • 前方カットにより、指腹がしっかり接触でき、中指がズレにくい
    • 中指は3点支持グリップにおいて、バレルの角度や傾きを安定させる“スタビライザー”のような役割を果たします。
      親指と人差し指だけでグリップすると回転や傾きが出やすくなりますが、中指を添えられることで、回転方向・上下の角度が一定に保ちやすくなります。

    ④ カットの配置とテーパー角が3点での接触を“自然に決めてくれる”

    • テーパー角(1.3°)により、指がバレルに添いやすい角度に収まる
    • 3本の指の位置関係が毎回同じ形で作りやすい=再現性が高い

    3点支持での指の役割を整理

    接触位置主な役割解剖学的サポート
    親指母指球〜対立筋による下からの支えバレルを支える母指対立筋+短母指屈筋が「押す+安定させる」
    人差し指第一関節内側〜腹側で上から軽く乗せる方向を決める指腹の触覚によって「抜けの方向」「角度」を感じ取りやすい
    中指中節骨内側〜指腹で斜め下から当てる傾き・回転のブレを抑える深指屈筋の動き+指の構えによる角度保持に寄与

    それぞれの指の役割を解剖学的に考察

    母指球+母指対立筋(親指の膨らみとその動作筋)

    • 位置:手のひら側、親指の根元のふくらみ部分
    • 状態:バレルを下から支えるように「親指の腹」がバレルに密着する
    • 機能:バレルを下から持ち上げる+前方へ押す動きの起点になる
    • 筋肉:母指対立筋が収縮して、親指が人差し指の方向へ向かっている

    この働きによって、バレルが親指側から押され・支えられ・安定する。

    人差し指のPIP関節周辺(第一関節の内側)

    • 位置:人差し指の一番近い関節(PIP=近位指節間関節)の内側、またはもう少し指先寄りの腹側
    • 状態:バレルの上に軽く乗る、添える、蓋をするように当たる
    • 機能:バレルの方向(角度)を決める。リリースタイミングを制御する

    PIP関節周辺はあえて深く曲げず、指腹側を使って前への抜け道を作る。

    中指の指腹〜中節骨内側

    • 位置:中指の腹〜中節骨の内側(バレルの左上〜斜め側面に当たる位置)
    • 状態:バレルの斜め横から軽く添えるように接触し、傾きを安定させる
    • 機能:ババレルの角度・回転方向・横ズレを防ぐ補助的な支えになる

    中指が添えられていることで、バレルのブレが抑えられ、毎回同じ角度・方向で押し出しやすくなる

    さいごに

    KID3(後藤智弥モデル)は、細部にまで緻密な設計が施された実戦派のバレルです。

    とくに「押し出す感覚」を大切にした設計は、力の伝わり方や手元のバランスに敏感なプレイヤーにとって頼れる武器となるでしょう。

     

    バレル選びに迷っている方は、まずはご自身のフォームが「押し出し型」かどうかをチェックしてみてください。

    自分のフォームを活かせるバレルを選ぶことは、上達の近道です。

    KID3があなたのスローを支える武器になるか、ぜひ試してみてください。

     

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    筆者の簡単なプロフィール

    ダーツ歴12年、PERFECTプロ歴3年。

    ダーツの技術やバレルの特徴を調べるのが楽しみです!

    実際に投げたバレルは400種類以上。(2022/3月現在)

    数多くのレッスン受講歴あり、イップス・グリップイップスという経験から自身でも身体について勉強しています。

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