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はじめに
ダーツにおけるスローの精度を高めるためには、単なる感覚ではなく、解剖学的な視点から動きを理解することが重要です。
本記事では、畦元 隆成プロの投げ方を グリップ、スタンス、セットアップ、テイクバック、リリース、フォロースルー の各フェーズに分け、関係する筋肉や再現するためのポイントを詳細に解説します。
プロの動きを解析し、どのように再現すればより安定したスローが可能になるのかを考察していきます。
畦元 隆成プロのグリップ
特徴
- 4フィンガーグリップ(親指・人差し指・中指・薬指)
- バレル後方寄りをグリップ

関係する筋肉と動き
- 母指対立筋:親指の腹全体でバレルを軽く押さえている(指とバレルがベッタリくっつくわけではない)
- 指の屈筋群(浅指屈筋・深指屈筋):指を握りこみすぎず、指の腹で軽く包んでいる


ポイント
- 親指と人差し指を主に使用し、指の先端ではなく指の腹で軽くつまんでいる
- 薬指でバレルを支えている
- バレルが滑らない最小限の圧力で握る
畦元 隆成プロのスタンス
特徴
- ややオープンスタンス(ターゲットに対し足が約45度程度開く)
- 足裏全体で体重を支え、安定させる

関係する筋肉と動き
- 腸腰筋(大腰筋・腸骨筋):腰の高さを一定に保ち、骨盤が前後に傾かないよう支える
- 大殿筋・中殿筋:体重が片足に偏らないよう骨盤をしっかりと支える
- 内転筋群(長内転筋・薄筋):足の内側の筋肉で安定感を増し、膝のぐらつきを防ぐ

ポイント
- つま先をターゲット方向へ少し開き、足裏全体(母指球・小指側・踵)で体重を均等に支える
- 骨盤を適度な位置で安定させる(過度な前傾・後傾を避ける)
畦元 隆成プロのセットアップ
特徴
- 肘は肩よりやや低い位置で固定
- 手首は固定し、ターゲットを凝視

関係する筋肉の動き
- 三角筋(前部・中部):肘の高さを一定に保つ
- 僧帽筋(中部・下部):肩甲骨の安定を保つ

ポイント
- 肩の力を抜き、肘をターゲット方向に固定することで、肩や腕の余計な動きを抑え、リリース時の安定性と精度が高まります。また、肘の位置が安定すると、毎回同じ軌道でダーツを投げられるため、繰り返しの正確性が向上します。
- 手首は自然な角度で固定する
畦元 隆成プロのテイクバック
特徴
- コンパクトなテイクバック(肘を約5~10cm程度引く)
- 手首は固定され、動かさない
- 鼻の上辺りにテイクバックしてくるのが特徴的
なぜ鼻の上にテイク1. なぜ鼻の上にテイクバックするのか?
✅ 目線と軌道の一致
視線と軌道の一致が重要 になる。
鼻の上にテイクバックすることで、ターゲットとダーツの位置を揃えやすくなり、狙いを安定させやすい。
✅ 肘の位置を安定させる
鼻の上にテイクバックすることで、肘の高さが固定されやすく、スムーズなリリースにつながる。
✅ 肩の内旋を制限する
スムーズなリリースを妨げるため、適度に肩を外旋させていつ
鼻の上に持ってくることで、肩の内旋を抑え、リリース時のスムーズな動作を確保できる。
フォロースルーの動き
✅ 体幹回旋と連動する
つま先重心&体幹の回旋 を活かすため、フォロースルーも自然に回旋動作を取り入れている。
畦元選手のフォロースルーでは、腕をターゲットに向けて自然に押し出しながら回旋が起こり、リリースの精度と安定性が向上する。
✅ 無駄な動きを排除
フォロースルー時に 肩を外旋しすぎると、リリース後の軌道がブレる 可能性がある。
鼻の上にテイクバックすることで、フォロースルーが直線的になり、力の伝達がスムーズになる。
✅ 目線と軌道の一致
鼻の上にテイクバックすることで、ターゲットとダーツの位置を揃えやすくなり、狙いを安定させやすい。
✅ 肘の位置を安定させる
鼻の上にテイクバックすることで、肘の高さが固定されやすく、スムーズなリリースにつながる。
✅ 肩の内旋を制限する
鼻の上に持ってくることで、肩の内旋を抑え、リリース時のスムーズな動作を確保できる。
関係する筋肉の動き
- 上腕二頭筋:肘を後ろに引く動作を制御し、テイクバックの動きが大きくなり過ぎないように調整することで、スロー動作の再現性と精度を向上させる
- 三角筋(後部):肘が横や上下にぶれないよう一定位置で支え、テイクバックからリリースまでの動作を安定化させる
- 前腕回内筋(円回内筋):手首の角度を一定に保ち、手首の余計な動きを防ぎ、リリース時の軌道の安定性を高める

ポイント
- 肘を後ろに小さく引き、手首は動かさないことで、テイクバック時の動作がコンパクトになり、スロー動作の再現性と安定性が高まります。
- 手首を固定することでバレルの軌道が安定し、ターゲットへの正確なリリースが可能になります
畦元 隆成プロのテイクバック後のグリップ
特徴
- グリップをリリース準備のため徐々に緩める
関係する筋肉の動き
- 指の屈筋群:指の力を緩める準備を行うことで、リリース時の指の動きが円滑になり、バレルが指先から自然に離れる感覚を生み出す
- 橈側手根屈筋・回外筋:手首の自然な角度を維持することで、手首の余計な動きを防ぎ、リリースの方向性と安定性が向上します


ポイント
- リリース直前に指を軽く緩め、バレルが自然に抜ける準備を整える
畦元 隆成プロのリリース
特徴
- 指を自然に開き、バレルを直線的に放つ
関係する筋肉の動き
- 指の屈筋群:指を自然に開くことで、リリース時の指の動きが滑らかになり、バレルが指から抜ける際の抵抗が最小限に抑えられ、精度が向上します
- 橈側手根屈筋:手首の安定を保つことで、リリース時に手首がぶれることなく、バレルをターゲット方向へ正確に送り出すことができます
- 前腕回外筋:手首を自然な向きに整えることで、リリースの際の不要な回転を抑制し、バレルの直進性と飛びの安定性が高まります


ポイント
- 指の力を完全に抜き、自然に開くバレルを直線的に放つことで、リリース時の不要な摩擦が減少し、ダーツが安定して真っ直ぐ飛ぶようになります。指の力を適切に抜くことでリリースが安定します
- 手首はターゲットに向かって前へ送り出す動作により、狙った位置への正確性が高まります
畦元 隆成プロのフォロースルー
特徴
- 肘をターゲットへ自然に伸ばす(伸びきらない程度)
- 手の甲がターゲットを向いて終了

関係する筋肉の動き
- 上腕三頭筋:腕を自然に伸ばすことで、フォロースルーの軌道が安定し、ダーツの飛びの方向性と距離感の精度が向上します
- 僧帽筋(下部):肩甲骨の位置を安定させることで、肩や腕の余計な動きを防ぎ、スロー全体の再現性と安定性が向上します

ポイント
腕をターゲット方向へまっすぐ伸ばし、手の甲をターゲットに向けて終えることで、フォロースルーの動作が安定し、毎回のリリース軌道が一定になります。
これにより、狙った位置への正確性が高まり、投げるたびの再現性が向上します
おわりに
畦元プロのスローは、無駄な力を排除し、精度と安定性を両立した素晴らしいふぉーむです。
本記事で解説した解剖学的視点からのポイントを意識し、実際の投げ方に取り入れることで、スローの再現性が向上し、狙った場所に正確に投げるスキルが向上します。
プロの技術を学びながら、自分のスタイルに合った最適なスローを見つけていきましょう!
解析にあたっては、エスダーツチャンネル様、JAPAN PRODARTS様の動画を使用させていただきました。
自己解析のため、誤っている箇所や解釈などもあるかとは思いますが、上達の一助になれば幸いです。

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後藤智弥選手が使っているバレルとフライトはこちら(バレルはストレートタイプとなっています)
これらの本は初心者の方も読みやすく、分かりやすく非常にお勧めですです
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参考動画
筆者の簡単なプロフィール
ダーツ歴12年、PERFECTプロ歴3年。
ダーツの技術やバレルの特徴を調べるのが楽しみです!
実際に投げたバレルは400種類以上。(2022/3月現在)
数多くのレッスン受講歴あり、イップス・グリップイップスという経験から自身でも身体について勉強しています。