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当ブログでは、「バレルを画像から考察する」という内容を2021年2月21日から始めました。
2021年7月25日現在で、56個のバレルレビュー記事を投稿しています。
「だーつろぐ」のバレルレビューは少し特殊
当ブログのバレルレビューは少し特殊です。
多くのブログ・YOUTUBEでは、実際に投げた感触を基にバレルのレビューをしていると思います。
しかし、当ブログは基本的に私の投げた感触は排除したレビュー・考察をしています。
それは、人の指の形状、グリップの形、投げ方やスイングスピード、レーティング等によって感じ方が異なるからです。
投げた感想を参考にすることは良い事と考えておりますが、データからのバレル選びがあっても良いと考えています。
今回の記事では、私がどのような観点でバレルレビューをしているか。
スペックや形状などの画像によるバレル選びについてお伝えします。
※これは私個人の考え方の1つであり、他の方法もあることをご理解の上ご覧ください。
筆者の簡単なプロフィール
ダーツ歴10年、PERFECTプロ歴3年。
ショップで試投させて頂いたり、実際にバレルデザイナーとして活躍されていた(いる)方からイベントなどで伺った内容、ブログ等でオープンにされていた知識等を基にバレルの分析をするのが楽しみです。
実際に投げたバレルは250種類以上。(2021/6月現在)
また、数多くのレッスン受講歴があり、イップス・グリップイップスの経験から自身でも身体について勉強しています。
バレル変更時の基本的な変え方
現在大きな問題がないが、気分転換等でバレル変更を検討している場合、既存から大きく変えないことをお勧めしています。
使い慣れている道具と違うものを使うことで、身に着けた技術が使えなくなる可能性があるためです。
バレル全長の1mmや太さ0.1mmが感覚に大きく影響を与える事もあります。
しかし、そうは言っても違うものを使ってみたいという事はあるものです。
その場合、特に気をつけて欲しいポイントが2つ!
- バレルを長くする場合
- 最大径を細くする場合
この2つの場合は、グリップイップスとなる可能性があります。
私自身、大きくバレルを変更したことでグリップイップスとなり、何年も苦労しました。
今回の記事を最後まで読んで、バレル選びの参考にして欲しいと思います。
アウトライン(形状)
バレル全長とグリップゾーン
本ブログのバレルレビューでは、「アウトライン」や「グリップ部」としてグリップゾーン(バレルを持って欲しいと想定される場所)の位置と長さを記載しています。
例1.オーレリアは、全長40mmでバレル中央からバレルエンドをグリップゾーンとし、長さ21mm。
例2.ゴメス12は、全長52mmですが、グリップゾーンは前から長さ40mmです。
バレル全長を変更する際は、この数値を必ず確認し、自分のグリップが大きく崩れないかを確認してください。
全長を長くした場合の影響
ショートバレル(全長40mm以下)を好む私を例とします。
例1.【DMC】バトラス マーベリック Sho 勝見翔SP:全長38.5mm
例2.【ユニコーン】マエストロ 90% 浅田斉吾モデル:全長50.0mm
前画像と比較し、完全にグリップの形が変わっています。
全長が長いバレルとなっても、同じようにバレルエンドを持ち、チップを中指と薬指で挟むことで、手の形が潰れてしまっています。
このようにグリップが今までと異なった形になると、上手くなるどころか、イップス、グリップイップスとなる可能性があるため、バレル選びの際にグリップがどうなるかは注意が必要です。
これを通常のグリップに近づける場合、2通りの方法が考えられます。
- チップを触らず、グリップをバレルで完結させる。
- チップを基準とし、バレル全体の前側を持つ。
バレルを選ぶ際は、レビュー記事の数値を参考に指の置き場を検討し、グリップが崩れないかどうかを確認してください。
グリップ位置の目印になる物があるか等は大きなポイントとなります。
バレル最大径とグリップ径の表記
販売されているバレルのスペックには、最大径が表記されています。
しかし、最大径の位置によってバレルの形状は変化します。
そのため、バレルの最大径にはあまり意味がないと以前の記事でも紹介させていただきました。
とは言え、最大径の太さは、グリップの安心感に大きく繋がってくる数値です。
細いよりもある程度の太さがあった方が安心するため、全く意味がない数値とは言えません。
投げ方的にも最大径部分をグリップし、リリース時にテーパーで力を載せていく方も存在します。
ここでは、最大径だけでは分からない事が多くある。と覚えて頂ければと思います。
「ダーツを離す」という動作から見る最大径
ダーツを飛ばすには、自然な手首の掌屈動作が必要です。
身体の構造上、手首が掌屈することで指は勝手に開きます。
ダーツに力を加え飛ばす際には、この動作(力)を上手く使う必要があります。
可能な限り真っすぐダーツをターゲットに送り出す事を考えた際に、
「バレルの最大径」と「掌屈動作で自分の指と指の間がどの程度開くか」は大切だと考えています。
- 最大径が細すぎる場合、バレルを抜きやすい(放しやすい)が、細い物を持つのに指に力が入ることでスローの再現性が低くなる可能性がある。
- 最大径が太すぎる場合、グリップの安心感があるが、リリース時に自分から指を開きバレルを抜く隙間を作る(ダーツを離す)必要があるため、でスローの再現性が低くなる可能性がある
- 最大径が太すぎる場合は、上手くダーツを離せず、指の引っ掛かりとなる可能性がある。
自分に合った太さの調べ方 例
自分にあった太さは測り等で計測する方法もありますが、今回はペンを例に使います。
(素材による摩擦係数等は無視しています。)
今回、私の試した結果では、
- ① 少し力を加えないとペンが落ちるような感覚がある
- ② 一番スムーズに指が動き、かつ力を抜いてもペンが落ちない安心感がある
- ③ 少し無理して指を開く必要があるような感覚がある
この感覚からも、掌屈動作における指のスムーズな動作には、太さ(最大径)が関係すると考えています。
上記結果では、私は最大径7.0~8.0mmのバレルが良さそう。と推測できます。
ペン以外にもホームセンター等で売られているパイプやストロー等の身近なもので試すのもお勧めです。
「ダーツに力を加える」という動作から見るグリップ箇所の径(太さ)
実際にバレルを持つ部分の太さは、上記の通りバレル形状によって変化します。
最大径よりも重要になるのは、グリップ箇所の太さです。
テイクバックしきった位置から、どの程度の太さなら安心し、リラックスした状態で腕が動かせるかが重要です。
ダーツで一番重要で力を使う動作は、フォロースルーです。
安心感があることで、腕や指の不必要な力を抜くことが容易になり、軽い力でダーツを飛ばす事が出来ます。
こちらも上記のペンの実験と同様の方法で簡単なチェックが可能ですので、試して欲しい方法です。
- 最大径は、バレルが抜ける(放せる)太さ
- グリップ径は、バレルに力を加えやすい太さ
このように考えると良いと思います。
テーパー角
テーパー(斜め部)角は、グリップ感とリリースに影響します。
本ブログでも、テーパーの角度や長さには、特に力を入れ、数値を紹介しています。
ダーツを始めた頃、教わった内容
ダーツを始めた頃、ダーツは親指と人差し指で挟みましょう。
そして、紙飛行機を飛ばすように又は軽いものを投げるようにダーツを飛ばしましょう。
このように教わった方も多いと思います。
しかし、実際綺麗に親指と人差し指の力を5:5で挟み、両指を同時に離せる方は少ないと思います。
それを補う為にバレルには、カットやテーパーが存在している。と考えています。
指によって変わる必要なテーパー角度
「親指が必要なテーパーの角度」と「人差し指が必要とするテーパーの角度」が異なる方も存在します。
下図のように、両指で少しズレて持っている方、ダーツが真っすぐボードに向いていない方も少なくないと思います。
このため、テーパー角度を途中で変更したり、R形状を採用することで、投げ方等をカバーするようなバレルがあると考えています。
「グリップは、親指と人差し指の2本が基本で、あとの指は添えるだけです。」とよく聞きます。
二本の指をベースにダーツを持ちたいけど、上手く持てないという方は、上記の様にテーパーの角度が途中で変わっているバレルを検討するのも良いと思います。
テーパー角度
テーパーの角度は、自分のリリースインパクトがどこかでを決めていきます。
- リリースインパクトが手前側の方は、テーパー角があまりないバレル
- リリースインパクトが奥側の方は、テーパー角がきつめのバレル
4°を超えてくると「きつめ」と私は判断しています。
個人的には、まだフォームが決まりきっていない、ダーツを始めたばかりというような方は、3~3.5°以下のテーパーのバレルが良いのではないか?と考えています。
これは私が見てきた中でテイクバックしきった瞬間から、強めにリリースインパクトをかける方が多い傾向があるためです。
フォロースルーの始めから力が入るような投げ方の場合、テーパーの角度が緩いバレルの方が上手く力を逃がし、投げやすいと感じやすいと考えています。
実際に触ってみないと分からない
バレルのフィット感は、とても重要な要素だと考えています。
フィット感があることで、安心を感じ、腕や指の不必要な力を抜くことが容易になります。
フィット感は上記の最大径、グリップ部の径、テーパー角、角R等で決まってきます。
紹介している数値だけで、このフィット感を想像するのは容易ではありません。
オーダーバレルも比較的一般的になってきましたが、完成して届くまでは仕上がりが分からないというデメリットが存在します。
しかし、バレルの数値を客観的に見ていく事で、自分に合うバレル探しの参考にして欲しいと思っています。
カット
カットはバレルのアウトライン同様、とても重要な要素です。
同じ形状でも、カットが違えば全く違うバレルとなります。
ここでは、私がバレル画像からレビューする上で着目しているポイントを伝えます。
カットの役割
カットの役割は何でしょうか?
ノーグルーブ(カットがない)で形状のみで飛ばすバレル。
ノーグルーブでストレート形状のバレル。
ノーグルーブのバレルは存在しますが、多くのバレルにはカットあります。
カットは、ダーツをグリップしやすく又、力を加えやすくする物と考えています。
カットを構成する要素
カットを構成する要素は3つ。
- 形状
- 幅
- 深さ
この3つの組み合わせでカットの強さ(かかり具合)が変わります。
- どんな形状をしているか
- 溝の幅はどの位か
- 溝の深さはどの位か
これにより、指の肉が溝に入り込む程度が変わります。
簡単な例ですが、ダーツを上から見た図です。
「溝に入り込んだ指の肉」、「バレルの面と接している指の面」。
バレルと指の摩擦力を使い、ダーツに力を加えていく事を採用しています。
※この他にも飛ばし方はあります。
人によって異なる指のコンディション
- 手の皮が厚い人、薄い人
- 指の肉が多い人、少ない人
- 乾燥肌の人、手汗が多い人
人により指のコンディションは様々です。
また、ダーツの滑らせ方(放し方)も人それぞれです。
カットは、その人の体質や投げ方に合わせて選択していく事が重要です。
例えば、日頃から力作業をする方は、パソコン作業している方より手の皮が硬くなっているかもしれません。
体型によっても指の肉の量は違います。
乾燥肌の人とオイリーな肌の方では、触感が違うでしょう。
季節や年齢によっても自分の指のコンディションは変わっていきます
指のコンディションにより、カットへの指の肉の食い込む量が変わります。
前述したとおり、指のコンディションは人により様々です。
そのため、同じカットを触っても、全く同じ感覚である人は居ないと考えています。
カットの形状
カットは、リングカット、シャークカット、マイクロカット、ギアグルーヴ 等様々です。
カットの形状は年々増えており、いくつかのカットを組み合わせて構成されている複合カットも含めると数は膨大となります。
ノーグルーブバレルを投げられる方は居ますが、一般的には好まれにくい傾向があります。
ダーツのグリップ感向上と力を加えるには、カットがあった方が望ましいと考えられる為、多くのバレルでカットが採用されていると考えられます。
カットの形状により、力の乗り方は(強い・弱い))様々です。
また、カットの形状によりグリップ感も大きく異なります。
例えば、同じ幅・深さであってもリングカットとシャークカットでは、グリップした感覚もダーツへの力の伝わり方も異なります。
あまりにも数が多く、それぞれのカットの特徴を書くことは出来ません。
私がバレルを考察する際は、以下を判断材料としています。
- どういうカットを採用しているか?
- どのような特徴のあるカットなのか?
カット幅とバレルへの設置面積
カット幅やバレルに指が接地する面積は、ダーツを飛ばす摩擦に影響します。
前述、バレルと指の摩擦力でダーツに力を加えていく。と書きました。
カットは、レーシングタイヤと同じようなものと考えています。
- 表面がツルツルしているスリックタイヤ
- 表面に溝があるレインタイヤ
※レーシングカーに詳しくないので、認識の違いがありましたらご指導ください。
タイヤをバレルに例えると、
- タイヤの溝=バレルのカット
- タイヤの溝がない部分=バレルのカットがない部分
上記のように考える事が出来ます。
カット幅と接地面積の違いの例です。
・指の肉が入り込むイメージ
レインタイヤの“溝があるとスリップしにくくなる”と考えると、バレルのカット幅があると、スリップしにくい。
スリップ=指から抜け落ちてしまう と考えると、カット幅があるとグリップ感がある。
このように考える事が出来ます。
カット溝の深さ
カットの溝の深さは、指の肉が入りこむ程度に影響します。
溝が深いほど、溝に指の肉は入り込み、カットは強く感じます。
強いカット程、バレルに力が伝わりやすいです。
個人の好みや投げ方による向き・不向きもあり、力が伝わる=良い とは限らないのが難しいところです。
まとめ
「だーつろぐ」では、2つのコンセプトでバレルレビューを行っています。
1.試投したいけど、環境が近くにない。難しい。そんな方に向けた情報発信。
2.個人の投げ感でなく、データ(数値)から自分に合うバレルを探す。どんなバレルかを考察する。
「だーつろぐ」式の画像からバレルレビューをする観点をお伝えしました。
今回のまとめ9個です。
- 大きな悩みがない場合は、基本的に同様のバレルにすることがお勧め
- バレル全長を変更する際は、自分のグリップが大きく崩れないかを確認する。
- 最大径よりも重要になるのは、グリップ箇所の太さ。
- テイクバックしきった位置から、どの程度の太さなら安心し、リラックスした状態で腕が動かせるかが重要。
- 親指と人差し指の力を5:5で挟み、両指を同時に離せる方は少なく、それを補う為にテーパーやカットが存在する。
- カットの種類で特徴が異なる。
- カット幅と接地面積でグリップ感が変化する。
- カットの深さが力の伝わり方が変化する。
- バレルは、その人の体質や投げ方に合わせて選択する事が重要。
・自分のグリップやフォームを確認する。(スマホカメラ等使うと容易です)
グリップ確認時は、定規(ノギス)等があると尚良いです。
・既存のバレルとの形状や数値を比較する。
是非、当ブログのレビューを参考にしてください。
自分に合うバレル選びはとても大切な作業です。
データをしっかりと読み取ることで、そのような失敗を減らせるメリットもあります。
バレル選びの際は、是非当ブログのバレルレビューや下記記事も参考にしてください。
自分にあった最適なバレルがみつかりますように。
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それでは!